京大呼吸器外科 京都大学医学部附属病院呼吸器外科

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現在進行中の臨床研究

臓器移植、造血幹細胞移植におけるHLAエピトープ解析

1. 研究の名称
臓器移植、造血幹細胞移植におけるHLAエピトープ解析

2. 京都大学大学院医学研究科・医学部及び医学部附属病院 医の倫理委員会の審査を受け、研究機関の長の許可を受けて実施しています。

3. 研究機関の名称・研究責任者の氏名
京都大学 肝胆膵・移植外科 八木真太郎

4. 研究の目的・意義
臓器移植、造血幹細胞移植後は、他人の組織が自分の体内に移植されるため、拒絶やGraft-Versus-Host Disease(GVHD)といった免疫反応が生じます。この反応は、他人かどうかを判断する標識であるHuman Leukocyte Antigen(HLA)とよばれる組織適合性抗原が異なるために生じるとされています。そのため、できるだけHLAが適合したドナーを選択すべきとされてきました。近年、エピトープと呼ばれるHLA分子上で免疫反応を惹起する部位の構造が解明され、免疫反応の起こしやすさは保有するエピトープに左右される可能性があることがわかってきました。 そこで、京都大学では移植を受けられたレシピエントとドナーのHLAエピトープの適合度が、免疫反応や予後にどのように関わっているかについて研究を行っています。
この研究によって、移植前に免疫反応の起こりやすさの判断ができるようになったり、移植後に発症した免疫反応に対する新たな治療薬の開発につながるのではないかと考えています。

5. 研究実施期間
倫理委員会承認日から3年間

6. 対象となる試料・情報の取得期間
1990年1月1日から2020年6月30日までに京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科、小児外科、臓器移植医療部、呼吸器外科、泌尿器科、血液・腫瘍内科において、肝移植、膵臓移植、肺移植、腎移植、造血幹細胞移植について診断及び治療のため診療を受けた全ての症例、及びそれぞれの移植ドナー(生体、脳死、血縁・非血縁ドナー(骨髄・臍帯血バンク登録ドナーを含む))となった全ての症例。

7. 試料・情報の利用目的・利用方法
2020年6月30日までの既存の試料(組織標本、血液検体など)・診療記録(カルテ)を用います。既存の試料については、新たな検査を施行します。具体的には、既存の組織標本を用いた抗HLA抗体染色を含む免疫染色、また、既存の血液検体を用いたPCR-SSOP法によるHLAアレルタイピング検査(アレルレベルでのHLAタイピングの結果がない場合)を新たに施行します。診療記録については、治療歴、検査歴(下記)を振り返り、データを集積します。得られたデータを元に統計学的解析を行い、HLAエピトープと、移植後の免疫反応、予後についての関連性を検討します。

8. 利用または提供する試料・情報の項目
・レシピエント側因子
移植前評価項目:年齢、性別、診断名、血液型、血液検査初見(血算、凝固、生化学、感染症、HLAタイピング(抗原・アレルレベル)、HLAエピトープ、抗HLA抗体、抗non-HLA抗体、自然抗体、リンパ球クロスマッチ)、飲酒・喫煙歴、臨床所見(身長、体重、バイタルサイン、胸水)、胸部X線所見、CT検査所見、MRI検査所見、呼吸機能・心電図・心エコー所見、合併症(糖尿病・虚血性心疾患・腎不全など)、血液ろか透析の有無、人工呼吸器装着の有無、移植待機日数、血漿交換、リツキシマブ投与の有無、免疫抑制剤投与の有無
移植後評価項目:移植日、手術術式、手術時間、移植肺の種類、移植臓器容積・重量、術中の血行動態、移植臓器の阻血時間、移植臓器の細菌培養検査、出血量、輸血量、輸血の種類、免疫抑制剤の種類及び投与量、免疫抑制剤の血中濃度、移植後合併症の発症日(移植からの日数)、入院日数、術後血液検査所見、術後X線検査、CT、MRI所見、ICU滞在日数、人工呼吸管理日数、拒絶反応の有無及びステロイドパルスなどの有無、GVHD発症の有無(診断として皮膚生検、消化管生検、肝生検、末梢血キメリズム検査、骨髄検査)、気管支鏡所見、肺生検病理所見(通常のHE染色に加え抗HLA抗体染色を含む免疫染色)、抗HLA抗体、抗non-HLA抗体、自然抗体、術後感染症(CMV、EBV)を含む、術後呼吸機能、術後腎不全、術後血液透析の有無、術後糖尿病の有無、免疫抑制剤のアドヒアランス、その他の術後に生じた偶発症。剖検検体を用いた組織評価。
結果因子:死亡、グラフト不全、再移植、早期・長期合併症の発症率、拒絶、GVHDの発症率、重症度
・ドナー側因子
移植前評価項目:年齢、性別、血液型、患者との続柄、血液検査所見(血算、凝固、生化学、感染症、HLAタイピング(抗原・アレルレベル)、HLAエピトープ、臨床所見(身長、体重、バイタルサイン)、飲酒・喫煙歴
移植後評価項目:移植日、手術術式、ドナーに対する抗HLA抗体を確認するためのリンパ球クロスマッチ

9. 研究結果の発表・研究成果の帰属
解析により得られた結果は、学会発表及び論文として公表します。研究の成果は京都大学に帰属します。

10. 個人情報に関する配慮
患者に関する臨床情報及び資料、血液検体などの試料は匿名化され、当施設内にて個別保管します。解析結果の発表に際しては、この匿名化した集計結果を使用するため、個人が特定されることはありません。

11. 患者への説明同意
本研究は既に行われた診療の記録、既に採取された血液検体などの試料をもとに、後ろ向きに調査を行う疫学研究です。そのため患者さんに対する個別の説明や文書による同意取得は行いません。

12. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益・総合的評価・対策
日常臨床の既存試料・情報を集計、解析する本取組みが患者に与える負担・リスク・利益は存在しません。考えられるうるリスクとして、個人情報漏えいがありますが規定の対策を行います。将来の集団には、医療の質の向上の利益があると考えられます。

13. 参加拒否及び研究に関する資料の入手・閲覧について
もしこの後ろ向き調査の対象となることを望まない場合は、拒否することができます。研究への参加は任意で、同意いただけなくても、一切不利益は生じません。
参加を拒否される場合の連絡先は以下の通りです。
また、研究対象となる方が希望された場合、他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護などに支障のない範囲内で研究に関する資料を閲覧可能です。閲覧希望される場合の連絡先は以下の通りです。
・京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
TEL 075-751-3608 E-mail アドレス transplant@kuhp.kyoto-u.ac.jp
・京都大学医学部附属病院 相談支援センター
TEL 075-751-4748 E-mail アドレス ctsodan@kuhp.kyoto-u.ac.jp

14. 試料・情報の二次利用の可能性について
他の研究などへの転用を行う場合には新たな倫理審査を経た上で、必要に応じ新規同意取得あるいは情報公開による拒否の機会を設けます。

15. 研究資金・利益相反について
この研究にかかわる資金は運営費交付金により賄われます。利益相反については、京都大学利益相反ポリシー、京都大学利益相反マネジメント規程に従い、京都大学臨床研究利益相反審査委員会において適切に審査・管理しています。

16. 資料閲覧以外のお問い合わせ先
京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科
担当者:八木真太郎、平田真章
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
TEL 075-751-4323

 

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