京大呼吸器外科 京都大学医学部附属病院呼吸器外科

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現在進行中の臨床試験

患者さんへ
〜肺癌に対するサルベージ手術の有効性と安全性を検討する多施設共同後ろ向き臨床研究〜 に関する研究の説明

(臨床研究代表者: 群馬大学医学部附属病院外科診療センター呼吸器外科 清水公裕)
(臨床研究責任医師: 群馬大学医学部附属病院外科診療センター呼吸器外科 清水公裕)
(京都大学医学部附属病院 呼吸器外科における研究代表者: 伊達洋至)


1.この臨床研究は患者さんの治療のためではなく、新たな治療方針の確立のために行われます。
原発性肺癌という病気にかかり、初回治療として外科手術、放射線治療、抗がん剤、分子標的薬などの治療を受けた患者さんには、初回に外科手術以外の治療(放射線治療、抗がん剤、分子標的薬、それらを組み合わせた化学放射線治療)を選択した場合に、治療後に腫瘍が完全に消えずに残っていたり(腫瘍残存といいます)、完全に腫瘍がなくなった後に再発したりすることがあります。
このような腫瘍残存や再発が肺の中や肺のそばのリンパ節のみ(これらをまとめて局所といいます)にある場合に、それらを手術で切除することで、目に見える癌をとりきる手術が行われることがあります(これをサルベージ手術といいます)。
ただ、これまでそういった手術を行った患者さんの数は限られているため、それらの手術の有効性、安全性についての大規模なデータがありませんでした。
そこで、今回、このサルベージ手術の有効性と安全性を検討する研究を実施することとしました。なお、この研究は、京都大学大学院医学研究科・医学部および医学部附属病院 医の倫理委員会で審議され、当院院長の承認も得ています。


2.この研究の目的および意義
この研究は原発性肺癌に対するサルベージ手術の有効性と安全性を比較することを目的としています。これまでに世界では20-30例の報告がありましたが、100例を超える大規模な検討はなされていません。そこで、このような研究を行うことで、多数の患者さんがよりよい治療の選択をできるようになると期待しております。


3.この研究の方法.
(1) 被験者
この研究では、原発性肺癌に対して、根治的放射線療法・化学放射線療法、定位または粒子線治療、分子標的治療を行った後、局所に病変(がん)が残存している(または疑われる)、または腫瘍が一度消失した後に再度病変が大きくなってきた患者さんのうち、それらの病変に対して平成22年(2010年)1月1日〜平成27年(2015年)12月31日に手術(サルベージ手術)を行った患者さんを対象とします。
(2) 調査項目
サルベージ治療の安全性と有効性を判定するために、患者さんの病歴や治療前の検査結果(喫煙していたことがあるかどうか、治療前の腫瘍マーカーの値、呼吸機能など)、原発性肺癌に対して初回に行った治療の詳しい内容、その後の手術までの経過、手術の内容、手術後の経過などについて集計します。
この研究では、データを集計するのみで追加で行う検査などはありません。
(3)データ送付先
集積したデータは、本研究のデータセンターに送付し、解析に供します。データセンターは以下の通りです。
担当者:永島 宗晃,大瀧 容一
群馬大学医学部附属病院 外科診療センター 呼吸器外科
〒371-8511 群馬県前橋市昭和町3-39-22
Tel: 027-220-8245 ・Fax: 027-220-8255
E-mail:yohtakiadvanced@gmail.com


4.この研究への参加予定期間
この研究は承認された日から平成31年8月にかけて行います。


5.研究に参加する予定の被験者数
この研究には、全国の400人の患者さんを対象として調査する予定です。当院では28人を予定しています。


6.予想される臨床上の利益(効果)および不利益(副作用など)について
この研究では、すでに治療された患者さんのデータを後ろ向きに集積・解析するものなので、参加していただくことによる直接的な利益はありません。また、副作用などはありません。


7.健康被害について
この研究では、すでに治療された患者さんのカルテ情報などを後ろ向きに集積・解析するものなので、患者さんへのあらたな負担(侵襲)を伴うものではありません。したがって、この研究では健康被害は発生致しません。


8.自由意思による参加と同意撤回の自由について
当院で、この研究の対象となる手術を受けられた患者さんで、この研究への参加(診療情報等を調査されること)を拒否される患者さんは、当院の連絡先あるいは相談窓口までご連絡ください。患者さん、又はその代理人の求めに応じて、患者さんを識別できる試料・情報の利用又は他の研究機関への提供を停止することができます。また、患者さんの情報をデータセンターへ提供する前もしくは提供後でも解析前でしたら、研究には使用致しません。


9.患者さんのプライバシー保護について
この研究では、患者さんの情報をデータセンターへ提供する場合、患者さんを特定する個人情報を削除して、別の番号などをつけてから提供します。
したがって、患者さんを特定する情報は、当院から外に出ることなく、厳重に守られ、また十分に配慮して、慎重に取り扱います。


10.研究に関する情報公開の方法
この研究の最終的な結果は学会や学術雑誌で公表される予定ですが、結果はデータをまとめた形で報告されますので、患者さんを特定できる個人情報が公開されることはありません。


11.この研究にかかる費用の拠出元
研究代表者清水公裕を代表責任者とする日本呼吸器外科学会学術委員会の研究費にて行います。


12.試料・情報の保管および廃棄の方法
この研究で調査した患者さんの情報等並びに研究データは、臨床研究責任医師が規制要件などに従って定められた期間保管します(通常、研究終了後から5年間)。 さらに、『京都大学における公正な研究活動の推進等に関する規程第7条第2項の研究データの保存、開示等について定める件 平成27年7月30日 研究担当理事裁定制定』の規定により、京大病院で保存するデータ、各種記録については、この研究の論文等の発表後少なくとも10年保存します。 データや情報を廃棄する際には、適切な方法で廃棄します。


13.データの二次利用について
この研究のために集めたデータを別の研究に利用する場合があります。今はまだ計画・予想されていないものの、将来、非常に重要な検討が必要となるような場合です。 この研究に参加される際に受けられた説明の目的・項目の範囲を超えて、将来データを利用させていただく場合は、当院のホームページ内でお知らせいたします。


14.知的財産について
この研究によって生じた知的財産権は日本呼吸器外科学会に帰属します。研究に参加していただいた患者さんに、この権利が生じることはありません。


15.利益相反
この研究に関し、企業や特定の営利団体からの資金提供などは受けておりません。利益相反については、「京都大学利益相反ポリシー」「京都大学利益相反マネジメント規程」に従い、「京都大学臨床研究利益相反審査委員会」において適切に審査・管理しています。


16.患者さんの権利に関する情報についてお聞きになりたい場合の相談窓口
この研究に関して、患者さんの求めに応じて、他の患者さん等の個人情報等の保護及び研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書及び研究の方法に関する資料を書面にて開示します。ご希望される方は連絡先までご連絡ください。


研究代表: 伊達 洋至
連絡先: 園部 誠
京都大学医学部附属病院 呼吸器外科
〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54
TEL: 075-751-4975
FAX: 075-751-4974

また、相談窓口は以下の通りです。
相談窓口:医学部附属病院 総務課 研究推進掛
TEL: 075-751-4899
E-mail:trans@kuhp.kyoto-u.ac.jp

 

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