京大呼吸器外科 京都大学医学部附属病院呼吸器外科

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現在進行中の臨床試験

肺切除患者における術前後の呼吸機能と肺容量の検討

肺の切除術は、限局した感染性肺疾患や気腫性肺嚢胞などの良性の肺疾患や、肺癌の患者さんにおける根治的な処置として行われており、現在の医学では、なくてはならない手技です。しかしながら、成人の肺は再生しないことが知られており、切除できる肺の大きさには限界があります。

医学の進歩に伴い、小さな肺癌が早期に見つかるようになり、また、高齢な方や、合併症をたくさん持っている患者さんにも、肺切除術を行う機会が増えてきました。さらには、二回目、三回目の肺切除を行う患者さんも増えてきました。また、良性の肺疾患の方においても、手術が最適な治療法になることが少なくありません。我々外科医は、これまでの経験を踏まえ、いくつかの予測式を用いて肺切除後の肺機能などを予測し、手術適応を決めておりますが、より正確な肺切除後の肺機能(呼吸機能)や肺容量(肺のサイズ)の予測を行えれば、より安全かつ確実な手術ができると感じております。

そこで、まず、実際に肺切除をされる患者さんの術前後の肺機能と肺容量を比較することで、肺切除後の患者さんの肺機能や肺容量がどのように変化するのかについて検討したいと考えています。引き続き、詳しい解析を行うことで、どのような位置の肺をどの程度とれば、どのような肺機能が残るのか、などについても検討を行い、より安全で確実な肺切除を行い得るような研究結果を導き、それを患者さんに還元したいと考えています。

肺切除術の術前、術後定期的(基本的に、術後1年、2年)に、通常の経過観察のために、呼吸機能検査、および胸部CT検査を行います。検査のタイミングは、患者さんの病態に応じ、増加することがあります(しかし、本研究のために増加することはありません)。呼吸機能検査および胸部CT検査の内容は、通常の経過観察のために行うものと同じです。

本研究結果が、直ちにあなたに有益な情報をもたらすことはありませんが、将来的には肺切除後の肺機能がより正確に予測できるようになれば、より安全で確実な手術計画を立てることができるようになるでしょう。今回の試験の参加において、とくに不利益は生じないと考えます。

この試験で得られた結果は、肺切除後の肺機能と肺容量がどのように変化するのか、を確認する資料として使用します。専門の学会や学術雑誌に発表されることもありますが、患者さんのプライバシーは十分に尊重されます。結果発表の際には慎重に配慮し、患者さん個人に関する情報(氏名など)が外部に公表されることは一切ありません。

個人情報については、本人の同定ができないような形で厳重にデータを保管し、研究終了後、個人の同定が可能なデータは破棄します。

この治療について何か分からないことや心配なことがありましたら、いつでも担当医師にご相談下さい。(TEL:075-751-4975)

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