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京都大学における肺移植

当科における肺癌の治療について和田教授が短く解説します

肺癌について

肺癌は、小細胞癌・大細胞癌・扁平上皮癌・腺癌の4つに大別されます。
このうち小細胞癌(全体の20%)の治療は抗癌剤治療や放射線治療が中心です。 しかし、小細胞癌以外の肺癌(非小細胞肺癌)は抗癌剤治療や放射線治療が効きにくいため早期発見して手術を行うことが最も有効とされています。肺癌の進行の度合いはIA、IB、IIA、IIB、IIIA、IIIB、そして全身転移を認めるIV期の7段階に分けられますが、一般的に手術可能と見なされるのはIAからIIIA期の一部までです。ただし、もっとも5年生存率は79%(当科の成績)と決して満足できるものではありません。 III期では半分以上の患者さんが再発しています。こういった再発や死亡を少しでも減らすため 、私たちは手術後に補助的に行う治療についての研究を行ってきました。

成果等について

私たちが主だった施設に呼びかけて行った 「西日本肺癌手術補助化学療法研究会」による研究で、ある経口抗癌剤(UFT)の有効性を世界 で初めて示すことに成功しました。非小細胞肺癌で手術を受けられた患者さんに1年間服用してもら ったところ、何も服用しない患者さんの5年生存率が49.0%だったのに対して服用した患者さんは64.1%でした。(Journal of Clinical Oncology, 1996) さらに「日本肺癌術後補助化学療法研究会」という全国的な組織をつくり 、手術を行ったI期の腺癌の患者さん(999人)で術後2年間同じ経口抗癌剤を服用することの有効性を検討しました。 その結果、服用した患者さんの5年生存率は服用しなかった患者さんより良好であり、 中でもIB期の患者さんでその効果がはっきり認められるという結果が得られたのです。 この結果は世界でもっとも権威があるとされる医学雑誌 「New England Journal of Medicine」に最近掲載され、 日本発の標準治療となりうる結果として世界でも注目されています。

今後に向けて

今後はII期やIII期に対する手術後補助療法についても検討していく必要があると考えています。 種々の薬剤や治療法を上手に組み合わせることで、新たな道が開けるかもしれません。 これからも「自分や家族が患者になったら受けたい治療、受けさせたい治療」をモットーに努めていくつもりです。

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